
「マシンピラティスとマットピラティス、どちらをやったらいいですか?」

初めてピラティスをされる方から、よくいただく質問です。
結論から言うと、私はどちらにも、それぞれの良さがあると思っています。
マットピラティスはピラティスの動きの基礎が詰まっていて、日常に活きるシンプルな動きを一つひとつ身につけていくことができます。
自分の身体を自分で支えること
背骨を一つひとつ動かすこと
呼吸と動きをつなげること
シンプルだからこそ、ごまかしがきかない。
(地味な動きをゆっくり行うって、実は一番難しいのです)
自分の身体が今どうなっているのかを、じっくり感じられるのがマットピラティスの魅力だと思っています。

一方、マシンピラティスには「バネ」という大きな味方があります。
バネが身体を支えてくれたり、反対に負荷をかけてくれたりすることで、
「ここを使うのか」
「こうやって身体を支えるのか」
という感覚がわかりやすくなります。
マットでは難しかった動きが、マシンのサポートによって「こういうことだったんだ!」と突然わかることもあります。
そして、その感覚をまたマットや日常に持ち帰る。
私はそんなふうにマットとマシンを行き来しながら身体を学んでいくのが、とても好きです。
「身体が硬いと、マットピラティスは難しいですか?」
これもよく聞かれます。
私の答えは、半分YES、半分NO。
正直に言うと、私はもともと背骨が本当に硬かったので、マットピラティスのエクササイズを一つひとつ心地よく動けるようになるまで、かなり時間がかかりました。
周りの人がスムーズに動いているのに、自分だけできない。
頭ではわかっているのに、身体がついてこない。
「なんで私はできないんだろう…」
もどかしく感じたことも、たくさんあります。
硬さによって難しく感じる動きは、確かにあります。
でも、だから、やらない方がいいとはまったく思いません♡
むしろ私は、できなかったからこそ得られたものが、たくさんありました!
「どこが動いていないんだろう?」
「何がこの動きを邪魔しているんだろう?」
「どうしたら、もっと心地よく動けるんだろう?」
できないたびに、自分の身体を観察するようになりました。
そして少しずつ、
「あ、今日はここまで動いた」
「前より背骨を感じられる」
「この動き、気持ちいいかも」
そんな瞬間が増えていきました。
できなかった動きができるようになること以上に、自分の身体を感じられるようになったこと。
私は、それがピラティスを続けて得た大きなものの一つだと思っています。
「できない」は、恥ずかしいことでも、悪いことでもない。
レッスンをしていると、
「私、全然できないですね」と申し訳なさそうにおっしゃる方がいます。
そんな遠慮はまったく必要ありません!
できないことがあるということは、まだ身体が変わる余地があるということ。伸びしろです!
そして、その「できない」が「できる」に変わっていく途中にこそ、たくさんの発見があります。
身体が変わるヒントも、自分の癖を知るきっかけも、自分の身体との付き合い方を知る時間も、
全部その途中にあります。
だから、最初から上手にできなくて大丈夫。
マットで難しかったら、マシンの力を借りてもいい。
身体が硬くて動きにくかったら、ヤムナで整えてから動いてもいい。
そして、またマットに戻って自分の身体で確かめてみる。
整える。感じる。動いてみる。
その繰り返しの中で、身体は少しずつ変わっていきます。

遠回りに見える時間も、身体にとっては決して無駄ではありません。
私自身がその道を通ってきたからこそ、今はそう思います。
今の自分の身体に必要なものを取り入れながら、少しずつ身体を知っていく。
その時間そのものを、味わって、楽しんでいただけたら嬉しいです。


